へたれの独り言。

主に心理学、臨床心理学に関連したことを書いていきます。

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いつでも自己愛を満たしてもらえるのか

こんにちは、へたれです。

前回は成熟した自己愛になるにはどうすればいいのかを紹介してきました。今回は、自己愛の成長に欠かせない親(養育者)の反応について、ちょっと説明を足します。

 

 

コフートの自己愛理論

 

 コフートは、人間には「誇大自己」と「理想化された親イマーゴ」という自己愛構成体があり、それらが子どもの頃に主に親(養育者)に満たしてもらう体験をすることで、自己愛が成長し成熟した自己愛になると考えました。

 

親はいつでも子どもの欲求に応えられるか

 

 「誇大自己」は、子どもの顕示性や万能感に対して親が「すごいね」「よくできたね」と褒めたり認めてあげることで満たされます。しかし、何でもかんでも褒めたり、求めていることを何でもいつでも叶えることはできません。

 例えば、子どもが鉄棒で逆上がりができたと言って見てほしいと言ってきたとします。しかしその時母親は夕飯の支度をしていて手が離せません。このように、いつでも子どもの要求を満たしてあげることができるわけではありません

 こういった際に、夕飯の支度を途中でやめて公園に行き逆上がりを見る、ということもあり得るかもしれませんが、そこまでするのは母親的にはかなり大変なことだと思いますし、子どもにとっても「自分が言えばどんなことでも叶う」という考えを持ってしまいかねません。

 

必ずしも欲求を満たせるわけではない

 

 ではどうしたらいいのか。それは、「逆上がりができるようになったなんてすごいね」と褒めてあげて、その上で「でも今日はもう遅いし、今夕飯の支度しているから、また今度見せてね」と伝えます。子どもの側からすれば、見てもらえないというショックがあるかもしれません。また同時に、「お母さんにもやることがある」「自分がしてほしいと思ったことを必ずしもすぐに叶えてくれるわけではない」という現実を知ります。しかし、そうしたショックは決して外傷的にはなりません。それは、母親は逆上がりができたことを褒め、今度見てあげると約束したからです。見てもらえなかったとしても、自分ができたことを褒めてもらい、今度見てもらえるとしたら、それは子どもにとって多少は自己愛が満たされることになります

 

ちょうどいい欲求不満

 

 このように、自分の欲求を叶えてもらえないという欲求不満を感じ、さらに現実を知る、しかしそれは外傷的にはならない程度の仕方のない欲求不満のことを、「最適の欲求不満」と言います。こうした欲求不満を通して、自己愛を満たしてもらいつつ、同時に現実を知っていくことで、自己愛が成長していくのです

 

 

今回はここまで。

ではでは。